2016年

先日電車の中でニコニコ笑っている赤ちゃんに出会い、思わずこちらも力が抜けて笑顔がうつってしまいました。脳の中にはミラー細胞というものがあります。相手が喜んでいると、それが伝わってきてこちらも嬉しくなったり、1人が気分を害していると、全体の雰囲気が暗くなったりします。よい気分が伝わってくるのはいいのですが、もし相手が不機嫌だった場合(家族の誰かがイライラしているなど)、ついついマイナスパワーに巻き込まれてしまいがちです。そんなときは「怒っているのは誰?」と自分に問いかけてみてください。ああ、これは私の問題ではないと気づいたら「何かあってイライラしているんだね」と声をかけてあげてくださいね。そうすることで自分までイライラする事態にならずにすむかもしれないですね。
 先日、相談員として勤務している小学校の運動会を見に行きました。児童数も多い学校なのですが、そのご家族や卒業生など多くの方でにぎわっていました。改めて、一人一人の子どもたちには育ててくださっているご家族がいらして、お母様にはお母様を育てられた方がいて……という広がりを不思議な思いで見ていました。私たちが出会うその子、その人には、あたりまえですが、それぞれ育ってきた環境、場所、愛してくれた人、関わった人などたくさんの違う背景があります。1つのものを見て反応する1つの気持ちにも、背景と理由があるのでしょう。目の前で話しているその人が怒っていたら、悲しんでいたら、寂しそうだったら、それは何か背景があってのことです。きっと何かがあるんだな。そう思うだけで、少し相手に優しくなれるかもしれないですね。
夏休みに入って、子どもたち(プラス大人)50人ほどでキャンプに行きました。そこでやった劇は、絵本「たいせつなきみ」(マックス・ルケード作)を元にした台本。私たちは完璧に、大切につくられているから、誰が何と言おうと気にすることはないよ、というテーマでした。大人も子どもも、いろいろな状況で参加していましたが、私自身も含めて、きっと一人一人がこのテーマをプレゼントされたことが嬉しかったと思います。子どもたちをほめるとき、ただやったこと、できたことだけを見るのではなく、存在そのものを喜んでいるよ、というメッセージを伝えたいなあと改めて感じました。
 日本では4月から新しい環境になった方が多いと思います。いや、別に変わってないよという方もいらっしゃるでしょうか。自分がおかれている環境が変わらなくても、転校生が入ってきた、職場のメンバーが変わったという方も含めて、新しいことというのは「わからない」ので、それだけで緊張感がありますよね。それは、それまで慣れ親しんだ環境を失うということでもありますから、知らず知らずのうちに喪失感や疲れもたまっているのではないでしょうか。2カ月経とうとしている今、まずは何が変わって何が大変だったか、少し考える必要があるかもしれません。「そういえば、あれが大変だったんだ。よく頑張ったな~」と気づいてあげることで、自分を肯定し、いったんエネルギーを補給してから次へのステップに進めるといいですね。
新しい年が始まりました。 皆さんはお正月に一年の目標を立てますか? いくつか並べて書いてみて「今年こそ!」と思う気持ちがもてると、少しワクワクしますよね。 このワクワクを普段のものにするために、毎週、あるいは毎日のTo...